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映画に音楽に人々を魅了し続けるハミルトン「ベンチュラ」新作に感じる腕時計の色気とは

映画に音楽に人々を魅了し続けるハミルトン「ベンチュラ」新作に感じる腕時計の色気とは

一度見たら忘れない独創的な盾状のケースをまとった、ハミルトンを代表するコレクション「ベンチュラ」。誕生から65年経ったいまでも多くの人を惹きつけるその魅力を、2022年登場の最新モデルと共に紹介します。

誕生から65年経った今でも新鮮さを感じさせる独創的なケースデザイン
 大胆な三角形のケースで唯一無二の存在感を放つハミルトンのアイコニックな腕時計「ベンチュラ」。映画『メン・イン・ブラック(MIB)』シリーズのなかで、エージェントの着けている時計として認識している人も少なくないだろう。
 奇抜な設定のSF映画においても、見る人に鮮烈な印象を与えるベンチュラの独創的なデザインは、キャデラックのデザインも手がけたデザイナー、リチャード・アービブによって誕生。時計が三角形であることを当たり前のように感じさせる完成されたデザインは、1957年の登場から65年もの間、多くの人を魅了し続けている。
 ロックの帝王、エルヴィス・プレスリーもその内のひとり。1961年公開の主演映画『ブルー・ハワイ』で初めてベンチュラに出合ったというエルヴィスは、このコピー時計激安に惚れ込み、プライベートでもブレスレットを自らカスタマイズして愛用していたそう。
 当時、若者たちのカウンターカルチャー(対抗文化)としてセンセーション巻き起こした“ロック”と、型破りなデザインで時計文化に衝撃を与えたベンチュラは、時代の風雲児として相通ずるものがあったのかもしれない。

●革新的な技術もベンチュラには欠かせない要素
 そんなエルヴィスが愛用していたオリジナルモデルに着想を得ているという、2022年6月に登場したベンチュラの最新モデルを見てみよう。
 迫力のある45.5×46mmケースを採用した「ベンチュラ XXL スケルトン オート」(24万5300円、消費税込/以下同)は、汽車の車輪にも見える印象的なカットアウトから、ムーブメントの動きを眺めることができるスケルトンタイプ。
 今回、機械式ムーブメントとして生まれ変わったベンチュラは、80時間のパワーリザーブを備えるキャリバー“H-10-S”を搭載。耐磁性に優れたニヴァクロン製のヒゲゼンマイの動きが力強い。
 また、“XXL”とは対照的に、小ぶりな34.5×38mmケースの「ベンチュラ S オート」(14万3000円)もブラックとトープの2カラーをラインナップ。サテン風のダイヤルとラバーストラップの色を統一したシンプルなデザインが、独特なケース形状をエレガントに演出している。
 まったく異なる印象を受ける2モデルだが、ケースには同じデザインを採用。それぞれの個性を放ちつつも、しっかりふたつを結びつけるベンチュラならではのアイデンティティは、ペアウォッチとしてもお互いを引き立ててくれることだろう。
●製品仕様
■「ベンチュラ XXL スケルトン オート」
・ケースサイズ:45.5×46mm
・ケース素材:ステンレススチール
・ストラップ素材:ラバー
・クリスタル:サファイアクリスタル
・ムーブメント:自動巻き、キャリバーH-10-S
・パワーリザーブ:約80時間の標準持続時間
・防水性:5気圧防水
■「ベンチュラ S オート」
・ケースサイズ:34.5×38mm
・ケース素材:ステンレススチール
・ストラップ素材:ラバー
・クリスタル:サファイアクリスタル
・ムーブメント:自動巻き、キャリバーC26.101
・パワーリザーブ:約48時間の標準持続時間
・防水性:5気圧防水

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ブレゲ「タイプ ⅩⅩ」が復活! 新ムーブメントと高品質な外装を持った最高峰のパイロットウォッチ

ブレゲ「タイプ ⅩⅩ」が復活! 新ムーブメントと高品質な外装を持った最高峰のパイロットウォッチ
  ブレゲが、かつてフランス軍が定めたパイロットウォッチ規格にのっとり、製作したパイロットウォッチ「タイプ ⅩⅩ」。これを現代に復活させた「タイプ 20 クロノグラフ 2057」と「タイプ ⅩⅩ クロノグラフ 2067」が発表された。フライバックを搭載する新型ムーブメントを採用し、高品質な外装を持つ新しいタイプ ⅩⅩは、まさに最高峰のパイロットウォッチと呼ぶにふさわしい時計だ。

  


  ブレゲのパイロットウォッチモデルである「タイプ ⅩⅩ」が復活した。タイプ ⅩⅩとしては第3世代として発表された「アエロナバル」Ref.3800および、その日付表示付きの「トランスアトランティック」Ref.3820以来、1995年以来の新作だ。

  ふたつのラインナップが用意された新型タイプ ⅩⅩ。その特徴はオリジナルモデルのデザインに回帰したこと、そして新型ムーブメントの採用である。

  ミリタリーバージョンをうたう「タイプ ⅩⅩ クロノグラフ 2057」は1955年から59年にフランス空軍に納品された1100本のモデルから着想を得たものだ。デザインはオリジナルに忠実で、30分積算計がスモールセコンドと比べて大きく配置されているのも、大型のタマネギ型リュウズを採用している点も、三角マークを持つ両方向回転ベゼルも、すべてオリジナルモデルから引き継いだ意匠である。

  


  ケースもオリジナルのタイプ ⅩⅩ同様にサテンを多用。前作にあたるアエロナバルやトランスアトランティックが採用したケースサイドのコインエッジをやめ、軍用時計であることを強調した。とはいえ外装の質はさすがブレゲで、ベゼルやリュウズに施されたポリッシュは全くの歪みがなく、またサテン仕上げの目も浅く細かい、繊細なものが入れられる。

  一見、マットブラックの文字盤を持つプロフェッショナル向けのツールウォッチだが、そんなキャラクターからは考えられないくらいの外装を持つ、高級時計に仕上がっている。

  対する民間バージョンのサブネームが付けられた「タイプ ⅩⅩ クロノグラフ 2067」は、57年製のNo.2988を復刻したモデルだ。2057との相違点は主にデザイン面。例えば両方向回転ベゼルが12時間スケール付きのものに改められ、時分針もアルファ針が採用される。

  


  そして、何より特筆すべきがクロノグラフ積算計のレイアウトだ。2057ではスモールセコンドに30分積算計とクロノグラフ秒積算計を持つ2カウンタークロノグラフだったが、2067では6時位置に12時間積算計が追加されたうえ、3時位置の30分積算計が15分積算計に変更されている。

  もちろん、この15分積算計もオリジナルであるNo.2988準拠の仕様だ。No.2988が納入されたフランス航空試験所やフランス海軍航空部隊では、離陸前の機体チェック時間を15分と定めており、クロノグラフを用いて時間管理を行っていたのだ。

  15分積算計はアエロナバル/トランスアトランティックにも採用されたディテールだが、これら前作の積算計は30分積算計の目盛りを15等分し、2分で1目盛り動かすという強引なものだった。対するタイプ ⅩⅩ クロノグラフ 2067の15分積算計は実際に15分で1周する。まさにオリジナルと同じ作りになった。

  今回の新型タイプ ⅩⅩの発売にあたって、ムーブメントも新規で開発された。タイプ 20 クロノグラフ 2057が載せるのがCal.7281で、タイプ ⅩⅩ クロノグラフ 2067がCal.728である。枝番違いは積算計の違いによるもので、それに伴って部品数や石数も異なるが、その他の設計やスペックは同じだ。

  


  Cal.728および7281は歴代タイプ ⅩⅩ同様に、フライバッククロノグラフを搭載する。これらはいずれも3万6000振動/時のハイビート機で、フライバック時の針飛びを防ぐため、LIGA成形によってクロノグラフ車に弾性を持たせたのが特徴だ。

  また、各積算計のハートカムを叩くリセットハンマーを一体成形とした点も、タイプ ⅩⅩとしては新しい試みだ。結果、堅牢性が増したうえ、整備性は大幅に改善された。

  なお、他の現行ブレゲ機と同様、ヒゲゼンマイや脱進機回りはシリコン製に改められている。具体的なスペックは公開されてないが、パイロットウォッチにふさわしい耐磁性能は有しているはずだ。

  外装からムーブメントに至るまで、完全刷新されたタイプ ⅩⅩ。ミリタリーウォッチとしてのイメージをデザイン面で表現しながら、ブレゲの名に恥じないディテールや質感を持つ同作は、現在購入できるパイロットウォッチとして間違いなく最上級なもののひとつだ。

  “本気”のツールウォッチが欲しい人にも、高級なスポーティウォッチが欲しい人にも、間違いのない1本だと言えるだろう。

  Contact info: ブレゲ ブティック銀座 Tel.03-6254-7211

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